【兄弟姉妹の韓国戸籍について】

韓国籍又は帰化した元韓国籍の兄弟姉妹が亡くなると、相続手続きでその故人様の韓国の戸籍関連の書類が必要となります。
しかしそのような書類を兄弟姉妹が集める事はできるのでしょうか?

そのあたりを解説して行きます。

【目次】


1.韓国の戸籍謄本とは
2.韓国の戸籍謄本を入手できるのは誰?
3.兄弟姉妹の韓国戸籍は入手できない?
4.書類を入手できない時の解決法
5.どうしても兄弟姉妹の韓国戸籍が必要なら
6.韓国領事館との交渉をサポート

(当事務所のサポートメニュー)
7.死亡申告フルサポート
8.韓国人の相続手続きサポート

【韓国の戸籍謄本とは】 

相続手続きをされている方のうち、ご親族に韓国籍(又は元韓国籍)の方がいらっしゃる方は、「故人様が生まれてから亡くなるまでの韓国の戸籍謄本と日本語翻訳文を用意して下さい」と言われたことがある方がほとんどではないかと思います。

ただ、この
「韓国の戸籍謄本」というのが具体的に何を指すか?という事が分からないケースが非常に多いです。
実際、その「韓国の戸籍謄本」を提出しなさいと
言っている側が良く分かっていないという事例は、冗談みたいな話ですが結構あります。

現在の韓国の戸籍制度が分かりにくくなってしまったのは、2008年に韓国が戸籍制度を廃止した事が大きな原因でしょう。
韓国にも、2008年までは日本と同じように戸籍謄本が存在しました(日本は2世代戸籍、韓国は3世代戸籍)が、2008年に戸籍制度を廃止し、家族関係登録証明制度に移行しました。
ですので、現在は韓国には戸籍謄本は存在せず、全て除籍謄本という事になっています。

それでは、一般的に相続手続きで言うところの「韓国の戸籍謄本」とは何を指すか?と言いますと、下記の2つに分類されます。
① 2007年より前の戸籍・・・除籍謄本
② 2008年より後の戸籍・・・家族関係証明書、基本証明書、婚姻関係証明書など

つまり、
「生まれてから亡くなるまでの韓国戸籍」とは、上記の①と②を足したものになるわけです。
※もっと詳しく知りたい方は、韓国戸籍相続セットをお読み下さい。

【韓国戸籍を入手できるのは誰?】 

上記で挙げた①②は、基本的には日本国内の韓国領事館(大使館)へ請求して発行して貰います。
ただ、もちろん韓国にも個人情報保護の制度があり、誰でも発行して貰えるわけではありません。

現在の法律では、
韓国戸籍を入手できる方は以下のいずれかに限られます

・本人
・配偶者
・子や孫
・親
・祖父母
・上記から依頼された者
 (行政書士・弁護士など)

【兄弟姉妹の韓国戸籍は入手できない?】 

上記の条件を見て気づかれた方もいらっしゃるかと思いますが、韓国戸籍を入手できる権利者リストの中に、兄弟姉妹は含まれていません。
そうです、
兄弟姉妹の韓国戸籍は原則として入手出来ないのです。

以前は兄弟姉妹の韓国戸籍も発行してくれていましたが、2016年の違憲判決に基づき2020年頃から兄弟姉妹の韓国戸籍は発行してくれなくなってしまいました。

従いまして、基本的には故人様から見て配偶者・子か孫・親か祖父母などからの請求が必要となります。

ただ、
結婚していないて子供もいなくて親も祖父母も亡くなっているという方も最近は多いです。
遺族様で残っているのは兄弟姉妹だけという場合でも、相続手続きでは基本的に故人様の出生~死亡の韓国戸籍と翻訳文が必要になる可能性が高く、金融機関や保険会社、市区町村や法務局などから「兄弟姉妹の韓国戸籍を持って来い」と言われているのに韓国領事館が戸籍を発行してくれず、途方に暮れて相談に来られる方は多いです。

【書類を入手できない時の解決法】 

それでは、残っている遺族様が兄弟姉妹だけだと相続手続きは出来ないのでしょうか?
いいえ、そんな事はありません。
そのような場合でもなんとかなるケースのほうが多いです。

まず除籍謄本(2007年までの戸籍)ですが、これは家族全員が載っている事が多いですので、
遺族様の除籍謄本を取ればその兄弟姉妹である故人様の情報も載っている可能性が高いです。

問題は2008年以降の故人様の書類が取れない事なのですが、それが取れなくても最低限「親子・兄弟姉妹の関係」を証明できるケースは意外と多いです。

「親子・兄弟姉妹の関係」を証明する方法はいくつかありますが、一番ポピュラーなのは前述の家族全員が載った2007年までの除籍謄本に
プラスして、両親の家族関係証明書(2008年以降のもの)を入手する方法です。
戸籍の申告をいい加減にやっていない限り、この方法で「親子・兄弟姉妹の関係」を証明できる可能性は高く、相続書類の提出先が納得してくれる場合は多いです。

ただ実際このあたりはケースバイケースになりますので、自分の場合はどうなんだろう?という方は、お気軽に無料相談をご利用下さい。

【どうしても韓国戸籍が必要なときは】 

兄弟姉妹の韓国戸籍は請求できないという大原則を理解した上で、それでも相続手続きを完了させる為にどうしても兄弟姉妹の韓国戸籍が欲しいという方もいらっしゃいます。

その場合、正攻法としては家庭裁判所で相続財産管理人の選任をする方法があるのですが、そうなると手間と期間がかかり、費用面でも相当の負担になりますので、最終手段として韓国領事館(大使館)と
交渉することで兄弟姉妹の韓国戸籍を発行してくれる可能性があります。

※但し、故人様や既に亡くなられている親族さんでまだ韓国に死亡申告をされていない方がいらっしゃるのであれば、まずキチンと
死亡申告をする事が前提となります。

この交渉はなかなかハードルが高く、門前払いになる事もしばしばですが、どうしても兄弟姉妹の韓国戸籍が必要になってしまったのであればチャレンジする価値はあると思います。
交渉のコツは、韓国領事館が要求する書類等を正確に素早く収集し、かつ粘り強く交渉する事です。

交渉は面倒だ・自信が無い・時間が無いという方は、
韓国領事館に顔が利くプロの行政書士か弁護士に相談される事をお勧めします。

【韓国領事館との交渉をサポート】 

当事務所でも上記の韓国領事館との交渉を全国対応で代行させて頂いております。
成功率は100パーセントではありませんが、実績では8割以上の確率で兄弟姉妹さんの韓国戸籍入手に成功しています。

当事務所で兄弟姉妹さんの韓国戸籍入手の為に領事館と代理交渉させて頂く際の報酬は、50,000円
(税込55,000円)となります。
韓国戸籍の取寄せ・翻訳費用とは別に必要になります)

兄弟姉妹さんの韓国戸籍は、代理で交渉をしたからと言って
必ず入手できるとは限りませんので、費用のお支払いは書類を全て入手できた後(成功報酬制)となります。
ご相談・お申込みは、無料相談からメール又はお電話でお願いします。

【死亡申告サポートについて】 

ここまで、兄弟姉妹さんの韓国戸籍を収集する方法を解説して来ましたが、いずれにせよとにかく韓国への死亡申告必須となります。

もしご自身で手続きされるのが面倒だ、時間がかかりそうと思われたら、ぜひ死亡申告フルサポートをご検討下さい。

【韓国人の相続手続きをサポート】 

当事務所では、在日韓国人の方の相続手続きをトータルにサポートさせて頂いております。

詳しくは、在日韓国人の相続の流れをお読み下さい。

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